スキンケア豆知識

最近では男性でもボディケアの一環としてムダ毛処理(脱毛)することが一般的になりつつあります。美容皮膚科などの医療機関やエステで脱毛される場合は、アフターケアはそれぞれの医療機関・店舗の指示に従って頂ければ安全(と信じたい)ですが、こういった専門機関に通うことに対してハードルを感じられる方も多いと思います。そこで、ご自身でムダ毛処理(脱毛)される方に向けたスキンケア豆知識を紹介します。以下では、ムダ毛処理(脱毛)に関するセルフケアを「除毛」と表現します。

普段、何気なくしている除毛ですが、実は、肌に対する負担がとてつもなく大きいボディケアで、毛嚢炎(毛穴が膿んだり炎症を起こすこと)や炎症性色素沈着(毛嚢炎の跡がシミとして残ること)、埋没毛(毛穴に傷がつくことで毛穴が塞がり、次に生えてきた毛が毛穴から出られなくなること)、瘢痕化(皮膚が硬くなり、肌がよれたり毛穴がボツボツと目立ってくること)などのリスクをともなうことをご存知でしょうか?除毛に由来する肌トラブルは非常に事例が多く、1回の何気ない除毛が何年も癒えない傷になってしまうこともあります。

除毛には大きく分けて「溶かす」「抜く」「剃る」の3パターンがあります。「溶かす」はチオグリコール酸という化学物質を含有する除毛クリームを使用して、ケラチンという毛の主成分を溶かし出してしまう方法です。「抜く」は文字通り毛を引きちぎることで、毛抜きやテープ脱毛、ワックス脱毛、電気式脱毛機などがこれに該当します。「剃る」は電気カミソリや安全カミソリなどで剃毛することを指します。

上記の3パターンは肌への負担が大きい順に記載しました。肌に優しそうな印象のある除毛クリームですが、ケラチンは「毛」だけでなく皮膚の最表面にある「角質層」の主たる構成成分であるため、チオグリコール酸による肌負担は相当なものです。また、中途半端に毛根を傷つけることもありお薦めできません。次に、ムダ毛を「抜く」リスクですが、毛は毛根にある毛母細胞という生きた細胞によって作られています(毛母細胞は皮膚の深部*真皮と皮下組織の境目辺りの真皮側*にあります)。毛を抜くことは、この生きた細胞を引き裂くとともに、皮膚の深部に直接ダメージを与える行為です。

剃毛も角質層を傷つけるためリスクをともないますが、除毛の中では最も安全です。そこで、剃毛で肌負担を最小限にするためのポイントを紹介します。先ず、電気カミソリと安全カミソリのどちらを用いるかは、ご自身が使用しやすい方を選んでいただければ良いと思います。ただし安全カミソリをご使用になる場合、次の2点に留意することが大切です。ひとつは、切れ味の良いカミソリを使うこと(使い捨てカミソリより、替え刃タイプの方が刃質が良いのでお薦め)。もうひとつは、刃をこまめに交換することです(両腕と両足をひととおり剃り終わったら交換タイミングです。傷んだ刃を使うと肌負担が大きくなります)。

道具が揃ったところで、実際に除毛してみましょう。先ず除毛のタイミングですが、お風呂上りがお薦めです。洗浄した後の肌には雑菌が少なく、除毛によって傷ついた皮膚に細菌が侵入するリスクを低減できることと、入浴後は毛が温まってやわらかくなっているからです。剃毛は、カミソリの刃を肌に押し付けるのではなく、肌表面に刃を軽く添えるようなイメージで軽く滑らせるように剃りあげます。剃毛した後は、除毛による炎症を鎮めるために肌をしっかり冷やし、その後に低刺激タイプの保湿用ボディローションで整肌します。あらかじめ、冷蔵庫などでボディローションを冷やしておくと、クーリングと整肌を一度にできて便利です。